平和製作所

（ほぼ引退した）美容師である母に、
「毛鉤つくるのに使いたいから、
　もう使っていない鋏で小さいのがあったら、俺にくれ」
とメールをしたら、送ってくれたのが左の鋏（Matsuzaki VS450）。
右はタイイング用鋏としては最高クラスといわれているもの。


VS450の「450」は全長4.5インチ（11.43cm）を表していると思われる。
現在、中古のものが4500円ほどで手に入るので、
びっくりするほど高い鋏ではないだろう。
いまはVSシリーズは500（5インチ）からしか見つからない。


6年前に買った右のものは誰もが皆絶賛なのだが、
私のはたまに下のようになることがある。


「噛む」というのだろうか、全部が切れずに両方の刃で挟んだ状態になる。
画像はストレッチボディ（ガガンボイエロー）を切ったところ。


買ってすぐに「こうなるんですが、普通ですか？」と問い合わせたところ、
「いやいや、調整します」というので送って調整してもらったが、
先のほうだとやはり噛んでしまうことがある
（このブログでも2回ほど同じことを書いている）。

ずばっとエルクヘアを切るには「すこん」と気持ちよく、
切れ味がいいので、そういうときに使っている。


VS450はどうかといういと、
テンションをかけずに、
ただ上から垂らしたストレッチボディを
噛むことなくすぱっと切れる。
ちょっとだけ大きいけど、先がもう少しとがっていたら良かったけど（注文が多い）、
いいものをくれたなあ、母よ。


お礼の電話をすると、
「トミー（昔飼っていた犬）のトリミングにずいぶん使ったけど、
　切れるんなら良かったわあ」
……そうですか。

いや、獣とか鳥の毛、羽を切るからね、
犬の毛を切るのに良かったのならいいよね！

犬用でしたか。
いや、別に、ありがたみが薄れたとかではないけれど、

犬用でしたか。
いや、いいんです。
すっげー切れるから。

でも、犬用でしたか。