大物は底で釣るのか?:冬季虹鱒C&R釣場

亮太

2021年10月31日 10:47

この日の1匹目、メジャーを当てると56cm。


2019年6月のヤマメ52cm(右)、

2019年3月のニジマス54cmを超えて

自己最大記録を更新。




春4~5月に5回訪れた川(C&R)が、
10月24日に冬季特別解禁してC&R区間を設けたので行ってみた。


家を出て2時間半、遊漁券を販売しているコンビニの最寄り駅で電車を下り、
徒歩10分のコンビニで遊漁券を買い求め、
川に着いたのは10時半。

勝手知ったる川、と思ったら、
春とはC&Rの区間が変わっていて、
全く釣ったことがない区間。
春に5回釣行したアドバンテージが全くない。

どこから釣ろうかとひとまず上流に向かって歩いていくと、
若いルアーマン&ルアーウーマンが堰堤下を釣っていた。
その20m下流で流れを覗き込むと、
スリットになっているところを上へ行ったり下へ行ったり、
クルージングしている40cm超の魚を見つけた。
まずはこれを狙おうとそこで着替えた。

滑る護岸に気をつけて下りるが、
一番下でやはり滑ってバランスを崩した瞬間、
ベストから水のペットボトルが
「ぼっちゃん」……どんぶらこと流れていくとともに、
目をつけていた魚はさーっと遥か下に走った。
転ばなかっただけ良かったが、何という失態。



12時半頃、いい落ち込みの堰堤に着いた。
こういう落ち込みが好み。


おなじみ?10番の図抜け大金玉(ずぬけおおきんぎょく)DTEアグリーニンフを
流心の向こう(向かって左)にキャスト、
ロッドティップを操りラインを漂わせて
流心から右側までフライを通す。
「大物は1投目で食う」と言うが、
この流し方だとたぶん毎回フライの通り場所が違うだろう。
なのでいつでも1投目なのさ、と都合よく考えながらキャスト。
5回目あたりだったか、ぐんと重くなった。
アワせない作戦が成功。
がっちりかかったらしいことを確認してラインをぐいっと引いて追いアワセ。
極々偶然ラッキーにもいろいろうまくいくことがあるものだ。


リールからラインをじりじりと引き出されながら左手で写真を撮る。
余裕? いや、バラしたときに「魚は掛かったんだよ」と言うための証拠写真。
この写真を撮るとたいていバラさない。

10分ほどの格闘後、太ましい魚が上がってきた。




いつもいい仕事、DTEアグリーニンフ様、ありがとうございます。




俺も疲れたが、魚も疲れた。
前後に揺すって人工呼吸。


深みに戻っていった。


ティペット2.5号を切って付け替えて、
同じフライを結び直す。
ここにはまだいるだろう、と同じ場所で同じ釣り方。
20分ほどして(しつこい)、ぐいっとのしかかるようなアタリ。
アワせないアワせない。


DTEアグリーニンフが蝶つがいにがっちり。




何にやられたのか、上あご、尾びれがぼろぼろの45cm。


もしかしてアブラビレが切られている標識魚?

この後、釣場(C&R区間)全体を見たいと思い最上流部まで行った。
区間一番上の橋の下から道路に上がる。
朝イチで水をどんぶらこして脱水しかけていたので、
自販機を探し水を買い、ごくごくごく。
生き返る。

川沿いを歩いて下流に戻る途中、
組合員らしき人にどうですか、と声をかけられた。
「2匹です」
「大きさは?」
「56cmと45cmでした」
「じゃあ、大きいほうのが釣れたんですね。フライは? ドライですか?」
「いやでっかいビーズヘッドをつけたニンフです」
「(独り言のように)やっぱりボトムべったりがいいのか……」
ちょっと違うんだけど、説明が面倒なので「はあ」と生返事。
「あ、釣り券は? 日釣りですか? 年券ですか?」
と最後に確認。
振り返って背中に付けた遊漁券を見せると
「ありがとうございました!」
と上流へ向かって去っていった。

釣れたのは底ではないんですよ。
流れがある所だしシンキングリーダーも使っていないし、
でかいビーズヘッド付けていたって、そうそう底までなんか沈まない。
張らず緩まずのテンションをかけているし、
せいぜい中層を漂う程度だ。
俺の釣りに限ると経験上、
アグリーニンフの場合は引っ張り、流し込みよりもスウィングで釣れる。
底ゴロゴロとか、きゅんきゅん泳がせるよりも
「漂う」のが大事なような気がする。
川によっては底ズルべったりのほうが釣れることもあるので難しい。

最後もう一度、2匹釣った堰堤へ。
結んでいた12番マシュマロクイーンを
DTEアグリーニンフに結び替えてキャスト。
1投目、水面に落ちた瞬間にドン!
ほうら、底じゃないでしょ、と思いながらやりとり。
右へ左へと走る。
3回ジャンプされ、ファイト写真を撮る間もなくバラした。
40cmぐらいのほっぺが赤い魚だった。
悔しい。

着替えやすい所まで移動して、
ハヤっぽいとめどないライズを見ながら、
悔しい悔しいと思いつつ帰り支度。


最後に悔しい思いってのは、宿題になっちゃうなあ。





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