あの石にもう魚はいない:肘痛を悪化させる強い風
どの石だったっけなあ。
2日前に釣り歩いて、出たがかからなかったポイント。
気になって、夜、眠ろうと目をつぶると、
その石が思い浮かんで。
3月20日、昼になると風が強くなる予報だったので、
この川に来る時のふだんの時間より、4時間前に家を出発。
8時には川に着き、どの石だっけなあ、と着替えながら探す。
すでに風は強まりつつあり、
時折、爆風といっていい風が吹く。
この石だ。
結局、何も起きなかった。
近くに行ってみたが、何も走らず。
600mほど釣り上がったが、風は強まるばかり。
風が強いのを写真で見せるのはなかなか難しいが、
これならどうだろう?
失礼しました。
2時間半釣って、先日から痛めている右肘が耐えられなくなった。
もうあのカットボールは投げられない。
ピッチャーじゃないけど。
そして、川の中で立っていても、
倒れそうになるほどの風の強さ。
着替えていると、護岸の上に車が1台。
釣りの準備をして下りてきたフライフィッシャーが下流へ歩いていった。
「すげーなー。この風の中やるんだ」
と見ながらウェーダーをバッグに入れた。
5分ほどして、下流にいたはずのフライフィッシャーが護岸のハシゴを上っていく。
そりゃ、そうだよね。
この風じゃ無理だ。
川から見上げた鉄橋を、
速度を落として特急列車が通っていく。
おかしいな、と思ったが、
ま、風が強いからね……じゃ済まなかった。
駅に着く手前の陸橋からホームを見ると、
この駅には停車しないはずの
ホリデー快速ビューやまなしが停まっている。
駅に入っていくと、おばちゃんが、
「風で停まってますよ、電車」
と教えてくれた。
訊いてないのにこういうことを教えてくれるヒトは
たいていいいヒトだ。
たぶん。
「そうなんですかー」と言いつつホームへ。
釣りにならないから早く帰って仕事しよう、
と殊勝にも思っていたのだがな。
「風が弱まり次第」……弱まる気配はない。
しばらく待ったが先が見えない。
ハイウェイバスを使って帰るかと
スマホで座席を探し、
最後の決済でクレジットカードの番号を入れようとしていると、
もうすぐ動くよ、最終点検中だよ、と放送。
決済せずにキャンセル。
ホームから見られる桜。
花見の宴席自粛! とか言われたって、
花は咲くんだよなあ。
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